第13回文化と地域デザイン講座について、参加した研究所スタッフの中野慎也(立命館大学経済学研究科修士課程2年)が振り返ります。
はじめに
去る11月8日(金)の18時半より、大阪では約5月ぶりの講座が開催されました。講演して下さったのは、田辺三菱製薬史料館の運営責任者である泉川達也さんです。泉川さんは、松本先生の著書(『地域創生は文化の現場から始まる』)、大阪の「くすりのまち」道修町について述べている第2章にも登場されます。以下は、11月8日に行われた講座の大まかな内容となります。
・講演内容
まず始めに泉川さんの方から、約350年に及ぶ田辺製薬の歴史を中心に報告して頂きました。史料が豊富に使われており、歴史を専攻している自分にとっても、非常に興味深い内容でした。中でも「勅許看板」(下図)などは、参加者の方の反応も良かったように思います。その他にも、神農祭や少彦名神社との関わりや、2015年に開館した会社の史料館などについて教えて頂きました。
図:田辺三菱製薬史料館ホームページより
・松本先生との対談
泉川さんに報告して頂いた後は、松本先生との間で対談が行われました。そこで論点となったのは、道修町ミュージアムストリートの評価、CSRの一環で落語会を始めた理由、勅許看板が残っている理由、史料館における学芸員の有無などでした。
・挙がった質問
松本先生との対談が終わった後は、参加者の方々から質問が挙がりました。具体的には、振り出し薬の効能や、史料館のバリアフリーについて、大阪における自治の風土、田辺製薬とサッカーとの関わり、会社の歴史と従業員の誇りなど、幅広い質問が途絶えることなく寄せられました。
終わりに
配付資料もとても充実していて、歴史を勉強している自分にとっても非常に勉強になりました。松本先生やオーディエンスの方からの質問によって、議論も盛り上がり、参加者の認識も発展したように思います。また、泉川さんが終始楽しそうにお話しされていたのが印象的でした。泉川さん、興味深い講演をして下さり、誠にありがとうございました。
講座の様子
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